バンクーバー五輪を見ていて,
やっぱりどの競技も面白いんだけども
人間が何かを突破した瞬間や
思いもよらない感情がもれ出てしまった表情はとても魅力的。
勝っても負けても,
その人の「殻」みたいなが偶然バカッと破れてしまったとき
心がノックされますね。
だからなのか,
フィギュアスケートの男子フリーを見ていて,
レベルの高い選手の不安そうな技術の演技よりも
普段テレビでは絶対放送されないようなレベルの選手の自己ベストの演技の方が
はるかに僕を惹きつけるのだ。
でもイバン・ライサチェック選手の演技はとても良かったと思います。
頂点にたつ人は,そのどちらも無いとダメなんだと思った。
技術と
自分を常にバカッとしていく姿勢と
僕の山田詠美ブームはまだ冷めない。
初期の方の作品はあんまり面白くないけど,
96年以降の小説はとっても良い。
寡作だからものの3ヶ月で全作品を読みきってしまったけど
早く新刊でないかな。
絶対サイン会に行こうと思っている。
てか去年の10月くらいに出たばっかりだからまた2~3年は出ないのかもしれない。
「学問」
っていう長編。
僕は年間100冊以上は必ず本を読むけど
実は今まで読んだ本は9割9部5厘くらい図書館で借りているものなので,
買わない。
でも,これは買ってよかったと思った。
早くも今年ベストワンの呼び声が高い(僕の中で)
山田詠美の小説を読んでいると,いつも何回も涙が出る。
別になんてこと無いシーンでも。
イメージが広がって,臭いや温度も感じれるみたいに
僕の心の中の柔らかい部分をいつもちくちく刺激するのだ。
これを読んで,大学時代を思い出した。
いや,「良い時代だったなぁ」とかそういうんじゃなくて
ノスタルジックなのには変わりないんだけど,
今の自分にとって,過去の自分にとって
もう何にも変えがたい物凄くかけがえの無いものが
時間の経過と共に
腐ったり,共有できなくなったりして
変わっていってしまうのは
すごく悲しい。
でもそれって
とても愛おしい人間の性なんじゃないだろうか。
二回目を読み終わったけど,印象に残るシーンや涙がわいてくるシーンは全く違った。
4人の少年少女の6歳から18歳までの,何てこと無い日常の断片が書かれてるだけなのに。
小説っていいな
って思わせる作品。
ただ
これは売れないだろうなとも思った(笑)
売れ行きが悪いともエッセイに書いてあったし。
みんな買いましょう。
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